みんなの離人症アンケート 【発症年齢や症状などを聞いてみた】

離人症フォロワーアンケート2025
離人症についての実態を知るため、Xフォロワーの皆さんにアンケートを実施しました。今回はその結果を共有します。グラフ作り下手ですけどすみません!
本来、医学的に「離人感・現実感消失症(DPDR)」と診断されるには厳密な基準がありますが、日本では専門医が非常に少なく、診断を受けていない当事者も多いと思います。
今回のアンケートも「診断の有無を問わず、症状を自覚している人」を対象にしています。
調査概要
- 調査期間:2025年7月16日~7月18日
- 対象:Xフォロワーや投稿を見た方のうち離人症当事者
- 方法:X投票機能(全10問を前編・後編に分けて実施)
- 有効回答数:最大123票(質問により異なる)
- 留意事項:匿名回答、複数回答不可
①年齢
Q.「年齢は? ※回答OKの方のみ!」(回答数:123票)

1位「20代」36.6%
2位「30代」30.1%
3位「40代」15.4%
考えられること(個人的意見):
- 実施場所がSNSということで、ネットが身近な若い世代が多く反映されている可能性。
- 若い世代のほうがメンタルの話題へ抵抗感が少なく、自身のメンタルの問題を自覚しやすく、ネットで情報を得やすい。
- 精神症状は10代後半〜20代に初発ピークと聞くので、その影響が続いている可能性。症状は年齢が上がるにつれて解消されていくこともあると聞く。
②性別
Q.「性別は? ※”回答しない”を選んでもOK!」(回答数:90票)

1位「女性」82.2%
2位「男性」10.0%
3位「その他・回答しない」7.8%
考えられること(個人的意見):
- 離人症の人は女性が多いという話をフォロワーからよく聞く。実際、発症が多い可能性。
- 男性はメンタルの話をオープンにすることに抵抗がある人が多い。
- 発信元である私自身が女性。アカウントの発信内容や雰囲気によって、フォロワーは偏る。女性が多そうとは思っていたが、ここまで多いんだと驚いた。
③離人症の発症時期
Q.「離人症の発症時期は? 大体でいいです。」(回答数:92票)

1位「10代」46.7%
2位「10歳未満」37.0%
3位「20代」9.8%
考えられること(個人的意見):
- 児童期・思春期は心の発達段階で不安定。幼少期は家庭環境や虐待などのトラウマがリスク因子である。10代は進学・人間関係・受験などの大きなストレスが多い。
- 児童期・思春期は心の発達段階で不安定 → 心理的ショックで解離しやすい。
- 10代がダントツかと思っていたが、それより早く発症したという人が思ったより多かった。
④離人症を知ったきっかけ
Q.「離人症を知ったきっかけ(覚えている方のみ) その他があれば、よければリプで内容教えてください。」(回答数:90票)

1位「HP・ブログ・SNS・動画」62.2%
2位「本(電子書籍含む)」23.3%
3位「病院・カウンセリング・福祉関係等」13.3%
考えられること(個人的意見):
- インターネットに触れる機会は多く、影響力も大きい。さらに、離人症の専門知識を持つ医療者は少ない。離人症は症状を言語化しにくいため、共感投稿や体験談で気づく人が多い。
- 選択肢の作り方があんまり上手じゃなかったと思うので反省。Xの投票は四択までなので難しい。
⑤離人症の頻度
Q.「離人症の頻度は?」(回答数:99票)

1位「慢性(毎日ずっとある)」43.4%
2位「一過性(出たり消えたり)」33.3%
3位「なんともいえない・わからない」12.1%
4位「寛解した・ほぼ寛解」11.1%
考えられること(個人的意見):
- 慢性の当事者のほうが情報を求めてネットを訪れている可能性があり、実際の当事者数との乖離は考えるべき。
- 離人症の感覚は言語化しにくく実態を捉えづらいため「なんともいえない・わからない」の回答も比較的多いことに頷ける。「基本的に慢性だが消えることもある」みたいな人もいると思う。
- それにしても、慢性より一過性のフォロワーのほうが多いんじゃないかと想像していたので驚いた。
⑥通院の状況
Q.「メンタル系の病院に通院していますか? (離人症以外のことでかかっている場合も含みます)」(回答数:103票)

1位「通院している・時々通院している」70.9%
2位「通院したことがない」14.6%
3位「以前通院していた(一年以上前)」12.6%
考えられること(個人的意見):
- うつ・不安・PTSDなど併発症状が多く、結果的に通院している人が多いのでは。
- 離人症発信のアカウント(私)をフォローしている、あるいはそのポストが流れてくる環境ということは、離人症・解離・メンタルの問題に関心がある層だと考えられる。これまでの結果も踏まえると、アンケートに答えてくれたのは「継続して通院しているが治らずに困っている人」が多いということだ。
- 世間の離人症当事者が実際にどれくらい通院しているかは、あくまで別の話である。
⑦服薬について
Q.「メンタル系の薬を飲んだことがある方へ。 薬で離人症が改善したことありますか? もしその他があれば、よければリプで内容教えてください。」(回答数:78票)

1位「ない」53.8%
2位「ある」28.2%
3位「なんともいえない・わからない」17.9%
考えられること(個人的意見):
- 多くの人にとって薬の効果が限定的なのは、離人症に特化した薬がない、服薬効果の判断が難しい、といった要因が考えられる。心理療法の方が有効な可能性もある。
- 「ある」と答えた人の話をいろいろ聞いてみたいと思った。
- 「ない」とハッキリ答えらえる人が多いというのは、注目すべき点なんじゃないかと思う。捉えどころのない離人症に対して「なんともいえない・わからない」ではなく「ない」と断言できるのは、服薬効果が”相当”ないってことだと考えていい気がする。
⑧カウンセリングの利用状況
Q.「カウンセリングに通っていますか? もしその他があれば、よければリプで内容教えてください。」(回答数:83票)

1位「通っている・時々通っている」33.7%
2位「以前通っていた(一年以上前)」25.3%
3位「一度 or 数度だけ受けた」21.7%
4位「受けたことがない」19.3%
考えられること(個人的意見):
- 多くの人にとって薬の効果が限定的なのは、離人症に特化した薬がない、服薬効果の判断が難しい、といった要因が考えられる。心理療法の方が有効な可能性もある。
- 医師の診察の中で、院内や提携のカウンセリングを勧められて受けてみたという人もいるんじゃないかと予想している。
- カウンセリング経験者は思ったより多かった。一般的にカウンセリングは結構ハードルが高いものなんじゃないかと思っていたからだ。しかし、このアンケートに答えるということはメンタルの問題への関心が高いということなので当然かもしれない。
⑨原因の心当たり
Q.「離人症の原因に心当たりはありますか?」(回答数:84票)

1位「ある」60.7%
2位「なんともいえない・わからない」27.4%
3位「ない」11.9%
考えられること(個人的意見):
- 離人症は「なぜ起きたかわからない」と言われることもあるが、SNSを利用する当事者は、情報収集や内省をしている層が多いため、原因を把握している割合が高い可能性。
- それでも約4割が原因にはっきりした心当たりがない。離人症はストレスやトラウマ、脳機能要因など多因性で、自己判断は難しい。
- たまに「離人症の原因がわからない」というフォロワーに出会うのでアンケート取ってみたが、ちょっと選択肢作りをミスった気がします。「ない」と「わからない」って、同じ選択肢に入れてもよかったのでは…って。
⑩原因となった場所
Q.「原因に心当たりが「ある」と答え方に質問です。 最も原因があったと考える場所はどこですか? (※答えられる方のみ!「その他」の内容は書かなくて構いません)」(回答数:62票)

1位「家庭」58.1%
2位「その他・選べない・場所関係なし等」25.8%
3位「学校」11.3%
4位「職場」4.8%
考えられること(個人的意見):
- 幼少期・思春期における家庭でのストレス、虐待、過干渉、無視などが背景にある可能性。
- 「場所関係なし」や「複数要因で特定できない」人が25.8% → 離人症は単一要因でなく複雑な背景が多い可能性。
- これも設問がおかしかったですね。場所じゃなくてもっと、人間関係かどうかみたいなことを聞けばよかったです。申し訳ないです。次に活かします。
今後考えていること
今回の経験と反省点を活かして、また新たなアンケート企画や、このHP訪問者が投票できるページを作っていきたいと思います。
反省点として、投票期間2日間は短かったですね。またXでやるときは一週間にしようと思います!
みなさんご協力ありがとうございました!
